「伝統と革新」
ハレの日を通して飛騨高山の文化を継承し 新しきを創る
繋
飛騨では晴れ晴れしく花嫁さんをお支度し送り出す風習があります。それ以外にも飛騨ならではの土地の文化、ここにしかない体験、人と人が集まれることの尊さなど、大切なことや時間を結婚式を通して未来へ繋いでいます。
考
私たちは花嫁着物を通して和の文化を重んじています。それは思想、精神、作法、自然、季節、色、意匠、技術技法など多岐にわたります。隙の無い完全なものを提供したいという自我ではなく、見る方によって解釈が変わること、皆様の中で完成されていくものやこと、そのような時間を創ること。単調な機械的なことより人の手を介することで起きる偶然、余韻をなお大切にしています。
誇
何十年後も飛騨でのハレの日がご自身やご親族の誇りとなりますように。地元の方はもちろん、飛騨にご縁を頂いた方皆様にとって、このハレの日が一点の曇りもない唯一無二の一日となりますよう、私たちは心を尽くします。それは私たちそしてこの土地の誇りへと巡るものと考えています。
PROFILE
Wedding planner
阪田 美穂
1981年3月 岐阜県高山市 生まれ
- 2003年
- 白百合女子大学卒業
- 2005年～
- ㈱テイクアンドギヴ・ニーズ入社
東京都内のレストランウエディングを担当
一顧客一担当制で400組以上のご結婚式に携わり、ウエディングプランナーの職に留まらず、チーフプランナー、新店舗立上げなどを経験
- 2010年～
- 結婚を機にフリーランスに転身
お客様によって様々なご要望に応えたいと思い、特定の会場と提携せず、お客様にあう会場探しから始めるスタイルへ変更、主に東京、ハワイなどのウエディングをプロデュースする
- 2021年～
- 飛騨高山へ帰郷し、結婚式プロデュース、花嫁着物専門店の運営を開始
「ここにしかないもの」
高山に帰郷して丸3年が経ちました。お陰様で私たちの結婚式も4年目に入るということになります。私たちの店の近隣（上三之町周辺）は古くからの商売人が多く、昔の高山のことを誰かしらが何かしら受け継いでいます。そうやって血が繋がりこの町がこの町であり続け、いつかそれが文化になることを目の当たりにしています。
話は変わりますが、結婚式は全国どこでも行われていますが、どこも場所（会場）が変わるだけで比較的同じような結婚式が多いと思う方は少なくないはずです。私もそうだと思っています。だからこそ、この高山で結婚式を創るときは、「ここでしかできないこと」にこだわりたいと思います。それは”地元の食材を使う”とかそういうことではありません。全国どこを見てもここでしかできないことを創るのです。
「そこにしかないもの」は、価値が高くそのようなものを探し、求める感覚がある方は年々増え、今はどこにいてもそれが探せる時代になりました。どこにでもあるものではなく、そこにしかないもの。何か全体の一部ではなく、それのみ、それ自体、唯一無二です。
コピーのような町、コピーのような結婚式、コピーのような〇〇はこれからも増えることと思います。何かの真似は簡単ですが真髄には到底行き着けません。そんなに物事は簡単ではありません。高山は高山であること、に意味があり私たちの創る結婚式もまた同じなのだと思います。
私たちは今年も少しずつ確実に、一日一日を積み重ね、ここにしかない結婚式を創り続けてまいります。
2024年1月
Bluebird design 阪田美穂