古き良き敬う一日

気持ち良い青空に、赤や黄色の木々が美しく映えた10月の下旬。

高山の日枝神社と料亭洲さきにて古き良き高山を敬う一組の結婚式がありました。高山ではご実家で花嫁のお支度して挙式へ向かう「出立ち」という形式がまだ行われております。花嫁のご実家の朝は、親戚の方などが集まり紋付や留袖の着付けをしたり、花嫁支度を見に来るご近所の方へお茶を出したり、とバタバタとした光景があります。そんな中、仏間の近くのお部屋で花嫁さんはお支度をしています。地毛を結い上げ、鼈甲のかんざしをつけ、白無垢を着ます。おばあちゃん、お父さん、お母さん、親戚のおばさんやおじさん達に見守られながら、粛々と。

お支度が仕上がると、ご先祖様とご両親へご挨拶をします。今まで自分が生きてこられたのはご先祖様とご両親のおかげです。大切な実家で改まって感謝の気持ちを言葉で伝える時間、これが出立ちの良さでもあります。

神社へ向かうと、近迎えと言ってご新郎家がご新婦家の行列を待っています。これは高山独特の花嫁行列です。

日枝の雅楽部のみなさんが奏でる雅楽の音に合わせ一歩一歩厳粛な光景です。

挙式を結び、次はご新郎家の仏壇参りです。新しい家に入る前に新しい家のご先祖様にもご新郎とともにご挨拶いたします。

 

披露宴は料亭洲さき。洲さきの披露宴では昔ながらのお膳の形です。テーブルとイスのスタイルもできるのですが、配膳やお酌、ご挨拶周りをするのにやはりこのお座敷のスタイルは飛騨の方は皆様慣れていらっしゃり、そして会話も弾みやすいようです。飛騨らしい光景とも言えます。

新郎新婦のお二人は白無垢のあと、ドレス、引き振袖とお召し替えをされました。引き振袖はこのように挨拶周りをするときにもとっても便利なお着物で、私たちのおすすめです。

高山の結婚式では、結びの際に引き振袖を着る風習もあるそうです。

支えてくださるあらゆる方に敬意を払い、作法や儀式を大切に継承した一日。今も昔も変わらぬ良さ、高山の誇り、礼に始まり礼に終わるともいえるこのような一日をお手伝いさせて頂けたこと、心より感謝申し上げます。ご両家の皆様が幾久しく末永いおつきあいとなりますようお祈り申し上げます。

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